今回は、MRの仕事の中でも非常に重要な「説明会」について紹介したいと思う。
説明会の取り方、弁当の手配、コンプライアンスなど、実際の説明会がどんなものか。
特に就活生やMRへの転職を検討されている方、参考にしていただければ幸いだ。
MRが行う説明会とは?
まず、MRが行う説明会とはどのようなものか。
病院やクリニックで営業活動を行う上で、以下のような課題が生まれる。
- 面談だけだと詳しいデータまで話す時間がない
- 先生の人数が多くて一人一人に面談していると効率が悪い
- 説明会じゃないと会えない先生がいる
こういった理由から、15分〜30分などのまとまった時間で説明会を行うことがある。
説明会の目的としては、「製品の有効性や安全性などのデータ、使用上の注意などを詳しく説明する」といったところだ。
よく「お弁当が目的」などと言われることもあるが、施設によっては確かにお弁当欲しさに説明会をお願いされるケースもある。
しかしあくまで説明会は製品の説明をすることを目的としている。
説明会の取り方
病院やクリニックによって説明会の取り方は様々だ。
主な取り方としては、
- 面会時に先生に打診する
- 医局秘書を通して日程をもらう
- MS(医薬品卸)を通して日程をもらう
大体はこの3つの中のどれかだ。
基本的には、前任者からの引き継ぎで取り方は教えてもらうが、
説明会をしたことがない先に関しては、直接先生やスタッフの方に聞いてみると教えてくれることが多い。
(そもそも説明会をさせてくれない施設もあるので注意)
弁当の手配
こちらも病院やクリニックによって様々ですが、多くの場合はお弁当を提供する。
説明会の日程をもらった時に、お弁当の個数も一緒に聞くことが多い。
値段に関しては会社によって異なり、基本的には税抜1600-2500円以下/個のところが多いようだ。
会社の予算に合わせて単価は自分で調節することもある。
お弁当の注文は、そのエリアで有名な宅配弁当や、先生のお気に入りの弁当屋など前任から教えてもらうのがいいだろう。
説明会の準備
続いて説明会の準備だ。
説明会に必要なものの代表例は、
- 製品のパンフレット
- プロジェクター
- スクリーン
- ボールペン
- 芳名録
こんなところだろう。
プロジェクターを壁に映すのか、それともテレビに繋ぐのか、こういった情報も説明会をとる時に確認した方がいいだろう。
また、弁当の個数と参加人数を合わせるため、芳名録もとることも必須だ。。
コンプライアンスが厳しくなっている昨今、ほとんどの会社は芳名録を取っている。
製品のパンフレットは先生の専門や説明会の内容に合ったものを準備する。
コンプライアンス
続いて、コンプライアンスだ。
説明会をする上で、やってはいけないことがある。
主な禁止事項は
- 他社製品の誹謗中傷
- データに基づかない誇張した表現
- 適応外の情報
製薬業界のコンプライアンスとしてこれらは決められており、違反すると会社全体の問題になりかねる。
本製品は、他社の〇〇と比較して有意に改善しております!
来月には〇〇の適応を取得する予定です!!
副作用が10%以下なので安全にお使いいただけます!!
こういった表現は全てアウトだ。
他社製品と差別化したい気持ちはわかるが、事実ベースを伝えるのがMRのできることとなる。
実際にどのような言い方であれば問題ないのか。
本製品はプラセボ(擬薬)と比較して有意に改善しております!
現状、〇〇の適応を取得しております!
副作用がプラセボと比較して大きな差はないことから、比較的安全性は高いかと考えております!
こう言った言い回しであれば、セーフだ。
非常に厄介なことではありますが、コンプライアンスは昨今重視されているので、気をつけていきたいものだ。
まとめ
今回は、「説明会」について紹介してみた。
病院やクリニックによって本当に様々なので、一概には言えないが、なんとなくイメージだけでもご理解いただければ幸いだ。
説明会をするメリットとしては、
- 先生にゆっくりと時間をとって製品の話を聞いてもらえる
- 普段会えない先生に会えることがある
- 弁当が余った時はMRの昼ご飯にできる(業務上は廃棄という報告)
などがある。
最近ではオンライン説明会などで弁当を提供しないケースもあるが、弁当以外は基本的に同様です。
説明会はプレゼンスキルを鍛えられるので、若いうちからたくさん場数を踏んでいきたいものだ。
それではまた。
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